ジジイに関する色々な事
なぜジジイは独り言を発するのか?
独り言ジジイというものが存在する。
文字通り独り言を発するジジイだ。
駅で、電車で、街中で、誰に話すでもなく独りきりで話しているあのジジイだ。
だが、狂っていないであろう事は身なりから察する事が出来る。
なぜなのか。
私は、ジジイ自らの主観的な評価と他者からの客観的な評価に齟齬があるためであると考える。
砕けた言い方をすればジジイは自分が偉いと思っている。
何の根拠も無くそう思っているのだ。
ジジイのクシャミがでけぇのもそれが理由だ。
慎ましく生きていればでけぇクシャミはする筈がないのだ。
一般的な成人男性だったら
クチュン…!
くらいの感じだ。まあそれはいいとして。
恐らくこのジジイは上の立場に居たのだろう。
家で、会社で、周りから一目置かれる存在だったのだろう。
だが、ここは公衆の面前である。
お前はただのジジイなのだ。
お前の味方は一人も居ないのだ。
そこを勘違いしてるんだアイツらは。
我が祖父
話は変わるが、小学校低学年の頃の話だ。
我が家の近くには従姉妹が住んでいた。
そして、通学路の途中に祖父母の家があった。
登校班は違えど殆ど同じ通学路を通っていたから、毎朝祖父母の家の前を通る事になっていた。
祖父母は私達に毎朝「おはよう」と声をかける。
だが、登校班の皆がいる手前、私はなんだか祖父母に挨拶をするのが恥ずかしくなり、ある日を境に無視をするようになっていった。
そうして暫くの月日が経ち、親戚の集まりがあった。皆酔っ払っていた。
賑やかな雰囲気の中、祖父が口を開いた。
「マー君(私)はなあ!可愛くないんだから挨拶しなきゃダメだ!」
………え!!!???
俺って可愛くなかったの!!??
客観的にじゃなくて祖父という立場から見て!!??
え!!!???
泣(´;ω;`)
それからというもの、祖父とは心から接する事が出来ないでいる。
競馬場のジジイ
以前浅草の場外馬券売場に行った時の話だ。
私は狂ったホームレスに出会った。
浅草は浅草寺という文化財がある割にはホームレスタウンとして名高い場所だ。(実際は南千住引いては山谷地区から流れてくるのだが)
そのホームレスは100円を握り締め発券機まで駆け寄ると
「ギギィ〜〜〜…4がなあ〜4がいいんだよなあ4がなあ〜」
と言いながら馬券を買っていた。
「ア、ヤバいジジイだ」
そう思った私はジジイを観察する事にした。
「4だよお、4」
そう独りごちるジジイの目は焦点が定まっていなかったのを覚えている。
早速レースのスタートだ。
「4だあ〜4〜!」
ジジイが叫ぶ。
「55555!!!」
私も叫ぶ。何故なら5を買っていたから。
応援も虚しく4も5も上位に絡む事は無くレースは終わった。
「アァ…」
ジジイがヘタリ込み、嘆息を漏らした。
「アァ…」
私も嘆息を漏らした。
ホント、こういうジジイ達にはなりたくねえよな。
以上です。
あざした。