サウナと水風呂

サウナにたまに行く。

頻度としては所謂「サウナー」と呼ばれる人には遥か及ばないが、機会を見つけては行くようにしている。だが、一つ悩んでいることがある。それは水風呂に関してだ。

サウナと言えばなんといっても水風呂がセットだ。

サウナで体温を上昇させた直後に水風呂に入り急激に下げる、という交互浴という入浴方法。これを複数回行うことで現代人が狂いがちな自律神経（活動と休息のリズム）を正し、不眠症や疲労の回復を促す。俗に言う「整う」というやつである。上記の通り交互浴には水風呂が不可欠だ。

そんな水風呂であるが、俺はこの水風呂に入る際、金玉が着水した時点で「諦観」の二文字が頭を過る。「あ、これは」と思ってしまう。心の中で（ひゃんっ）と大胆でガサツに見えて意外とそういった行為に対しては奥手なお姉さん（酒豪設定）みたいな感じの声も独白（心中で発される声は独白か否か？）してしまうのだ。「じゃあやめればいいじゃん」と思われるかもしれないが、ここでやめたら漢（オトコ）じゃねえだろ。仮にお前が足軽だったとして「金玉が冷たいんで撤退します。敵は金玉寺にあり！」って総大将に言えるのか？言えねえだろ。敵前逃亡は生き恥だ。逃げるが勝ち？ノンノン、逃げる側が少しでも負い目を感じていればそれはもう負けも同然なんだよ。

まあそれはいいとして、意を決して浸かろうとするわけです。腰ぐらいなら全然いけるわけ。ヘソくらいまでもまあ全然いけるわ。ほんで胸くらいまでってちょっと待った！！！いやいやここよ、ここ。ここがまずいのよ。

胸って。

心臓あんぜ、そこ。

プールの授業の時言われなかった？胸に水かけてから入れって。危ないよ？死ぬぜそれ。死なないまでも卒倒とかしてみ？チンチン丸出しで卒倒とかしてみ？チンチン丸出しで意識失うってそんな恥ずかしいことは無いぜ。ましてや俺のチンチンなんかは車で言うところのアルトみたいなものなんだからそれはもう「社用車ですか？」と聞かれても仕方が無いような代物なんだぜ。そんなチンチン丸出しで卒倒出来るかよ？出来ねえよなあ？弁慶の立ち往生なんかとんでもねえぜ。チンチンの全然立ってない往生だぜこんなの。卒倒だけで済めばいいけどさ、卒倒した拍子に後頭部をぶつけて死んでみ？死因どうなんのよ？「金玉を水風呂に着水した直後に卒倒しチンチン丸出しで死亡」なんて事になったら警察署が爆笑の渦に巻き込まれるのは想像に難くないぜ。末代までの恥だぜ。まあ、末代っていうのは俺のことなんだけど。

そんでさ、じゃあ自律神経が正されて何が良くなったのかって言ったら、確かに寝つきは良くなったのよ。

でもさ、めちゃくちゃ悪夢を見るようになったんだわ。

紫とオレンジのカラーギャングが俺の住んでる豪邸で殺し合いを始める夢とかワニ顔の魔人に魔力を捧げるために左手を食わせる夢とか物乞いの集団に囲まれてあわや身ぐるみ剥がされるかという事態に対して俺は何故か脇の匂いで対抗する夢とか美少女に急にハグされて「あら、いいのかしら」と思ってこちら側から近付くと「近付かないで！」って必死に拒まれる夢とか。

皆さんもそんな夢、見たいっすよね！

交互浴、ぜひやってみて下さい！